はぎわら不動産からのお知らせ

中古住宅市場の今後は住宅インスペクション(建物状況検査)がカギとなる

こんにちは、はぎわら不動産(株)の萩原です。

今回は、中古住宅の流通市場が、今後どのように変化していくのかをご紹介します。

中古住宅流通の推進のために住宅インスペクションの普及を目指している

国土交通省の資料によると、アメリカでは、住宅市場の全体の83%を中古住宅が占めており、イギリスでは87%となっているそうです。それに対して日本は中古住宅の割合が14.7%となっており、新築住宅の市場が圧倒的に強いことが特徴です。

国の住宅政策は、新築一辺倒の住宅市場から、中古住宅とリフォームを充実させることを推進しています。30年ほどで建て替えてしまうと、地球環境にもよくないことや、住宅ローン負担がどの世代にもついてまわることなど、資源の無駄や金銭負担の増加が問題となって続いていきます。

国は、中古住宅の市場規模を2013年の4兆円規模から2025年には8兆円と2倍の規模にする方針を出しており、その実現のために中古住宅の住宅インスペクション(建物状況調査)を推進しています。

中古住宅の流通の妨げとなっているのは、新築住宅にはある安心感が中古住宅には足りないとの判断です。建物の強度や耐久性、不具合箇所がないのかなど素人の購入者には判断できないので、「中古住宅は不安、心配」との印象があります。アメリカでは住宅インスペクションが普及しており、専門家による建物の検査の結果、購入者が建物の状況を確認できるので不安感が解消されているとの考えがあるのでしょう。

住宅インスペクションを普及させるため、中古住宅の売主に対してまずは認知させることを目指しています。そのために宅建業者に媒介契約時に建物状況調査のあっせんの有無の記載が義務付けられました。その他、瑕疵保険に加入できることや、住宅ローン減税が受けられるなど検査を受けた中古住宅に特典を付けることで、より購入されやすい環境をつくっています。

現在は、住宅インスペクションの利用は2割ほどでまだまだ普及しているとは言えませんが、今後普及していくにつれ住宅インスペクションを実施していないと、周りの物件よりも劣っている印象を与えるでしょう。建物の状況が購入者に分からないと「不安や心配」が払しょくされないので、今後は住宅インスペクションを実施することがカギとなるでしょう。

住宅インスペクションが建物の価値を浮き彫りにする

住宅インスペクションを実施すれば売却しやすくなると思ってい方もいますが、実際には住宅インスペクションの実施により建物の「価値」が洗い出され、価格に反映されていくことになると思われます。築年数で価格を評価していたものが、「実際の価値」による判断ができるようななることで、住宅の質と価格が釣り合っていなければ売却できなくるでしょう。

住宅インスペクションの普及により、建物の実質の価値が分かり、購入者が納得の上で購入することは市場全体にとってプラスになると思いますが、中古住宅市場の流通が促進されるのかは疑問もあります。20数年前の住宅は強度、耐久性、省エネ性どれをとっても現在の住宅と比べれは劣っている傾向にあり、リフォームをすれば同じ程度の質になるとも限らないからです。

住宅インスペクションの普及が、より購入者にとっての建物の質に対する知識や意識を向上させることで、逆に中古住宅の質が丸裸になり選択してもらえなくなることも十分考えられます。

今後は、住宅インスペクションの実施の結果、より質の高い住宅が残り、それ以外の住宅が淘汰されていくのではないかと思います。

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