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コラム

隣地の雨水が敷地内の排水溝へ流されていた事例

こんにちは、はぎわら不動産㈱の萩原です。

鈴鹿市を中心に、土地売却・空き家売却・中古住宅売却など、不動産売却のサポートを専門に行っています。

今回は、隣地の雨水が売却物件の排水溝へ流されていた事例を紹介します。

物件敷地内のU字溝へ隣地の雨水管が接続されていた

先日、土地を売ってほしいとの依頼を受け現地の調査をしていたところ、物件敷地内の隣地境界沿いにU字溝が設置されていたので、これは何かありそうだなと感じ、注意して確認したら隣地の雨水管が接続されていました。

桝の蓋を開けてみると他の隣地からも接続されており、周りの方たちの雨水が物件敷地内のU字溝を経由して道路の排水溝まで流されていることが分かりました。

今回の売主様は相続で取得しており、隣地の雨水を流す取り決めがあることは知らないようでした。父親の代は建物も建っており、周りの方と仲も良かったので敷地内のU字溝を利用するのを認めていたのではと考えていました。

土地を売却する場合は、そのままでは売りにくくなります。境界ブロックも設置できないですし、U字溝の維持管理を負担する必要もあるので、買主にとってはマイナスにしかなりません。やはり権利関係はクリアにしておくべきです。

この問題の解決するために大切なのは、隣地の雨水を流すことになった経緯です。

敷地内といっても自前ではなく周りの方と共同でお金を出して設置したものなのか、建物がある限りは雨水排水はこのU字溝から流すことを承諾していたのか、取決めの書類が残っているのかなどが重要です。

隣地との取決めなどが無いか不動産売買ではしっかり確認することが必要

売主がそんな話は聞いていないと言って売買契約を進めていても、契約後に隣地の方から違う内容の話が出てくると買主にとっては大きな問題になり、トラブルになる可能性があります。

まずは隣地の所有者にいきさつを確認して、どのような経緯で敷地内のU字溝を利用することになったのかを確認して、その内容に応じて対処する必要があります。

今まで使っていた排水経路が使えなくなると隣地の方は自前で新たな排水経路を確保する必要があるので、その工事期間や経費をどのように負担するのかの調整も必要になります。

売主様は、当初早く売りたいと考え、他人の雨水管が接続されていることにはあまり関心が無いようでしたが、不動産売買では少しのことが大きなトラブルになることがあります。

売買契約書には「売主は所有権移転の時期までに買主の完全な所有権の行使を阻害する一切の負担を消除する」との文言が記載されているので、最終的には売主へ不完全履行や、損害賠償請求と言った形で問題が降りかかってくる可能性があります。

不動産会社も調査を行い説明する義務がありますので負担は免れませんが、売主にとっても安全な取引とはならないので、不動産売買をご検討の方は、過去に隣地所有者との取決めが無いのかしっかり確認しておくことが大切です。

不動産会社としては安全な取引をサポートする上で改めて物件の現地調査が重要だなと感じた事例でした。

 

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