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コラム

土砂災害警戒区域に指定されると土地の価値は下がる

土砂災害警戒区域について

こんにちは、はぎわら不動産㈱の萩原です。

鈴鹿市を中心に、土地売却・空き家売却・中古住宅売却など、不動産売却のサポートを専門に行っています。

今回は、土砂災害警戒区域に指定されると土地の価値は下がることについてお伝えします。

近年、土砂災害警戒区域に指定される土地が多くなっている

土砂災害警戒区域とは、大雨などによって傾斜地が崩れたり、土石流が発生するなどして、その付近に住んでいる人が災害に巻き込まれることを防止するもので、土砂災害防止法をもとに危険な場所を指定して注意喚起を行うものです。

過去には広島市で大きな土砂災害が発生し、多くの住民が被害に遭いました。この時には、事前に危険な場所であることを行政側は認識していましたが、「土砂災害警戒区域に指定されると地価が下がる」ことを理由に地域住民の反対があり、土砂災害警戒区域の指定することが困難だったようです。

その後、安全性を優先するため、各自治体は危険な個所を指定するようになり、近年は三重県でも土砂災害警戒区域に指定される土地が大幅に増えました。

土砂災害警戒区域は30度以上の傾斜地の高低差が5m以上となると指定されます。傾斜地の上端から10mの場所までと、傾斜地の下は高さの2倍の距離が特別警戒区域として指定され「安全ではないので注意してください。」と喚起されます。

鈴鹿市では危険個所マップというものがあり、三重県の土砂災害警戒区域の指定に準じて注意喚起をしています。

この土砂災害警戒区域に指定されると土地の価値が下がるのかということについては、専門家の間でも意見が分かれます。

地元住人や自治会の反対の理由でもある「地価が下がる」ことについて、「高低差の多い傾斜地付近や、過去に土石流が発生した場所については、すでに地価に反映されており、土砂災害警戒区域の指定によって更に大幅に下がることはない。」との意見もあります。

土砂災害警戒区域について

買主側の視点で考えると影響があることが分かる

実際に土地の価値が下がるかどうかについては、個々の土地によって変わってきますが、三重県の場合は売れにくくなり、土地の価値は大きく下がると思われます。

これは、買い手側の視点で考えることが重要です。買主は初めて土地を購入する方がほとんどです。土地のことについての知識があまりなく、購入を検討するときは、価格や広さ、利便性などを優先に考えますが、危険性、安全性まではなかなか考えないことが多いです。

買主は、検討していた土地が土砂災害警戒区域に指定されていた場合は、大雨が降ったら危険な場所として「県が指定している土地」となるので、「危ない土地なんだ。」と気が付き、他の土地にしようと考えます。本人達が気にしなくても周りの家族が反対するでしょう。

都会であれば、土地が少ないですし、多様なニーズがあるので、危険な土地でも需要はあるのかもしれませんが、三重県では、わざわざ危険な土地を購入する必要も無いので、売主としては大幅に価格を下げないと売れにくくなるでしょう。

東日本大震災の後には津波ハザードマップに入った海沿いの地域の相場が大幅に下がり、現在でもあまり改善が無いので、行政による指定は土地の価値に大きな影響及ぼすのだなと感じました。

5m以上の傾斜地があっても、宅地造成規制法に準じたコンクリート擁壁や、開発事業で行われた検知ブロック擁壁などが設置されている場合はあまり影響なく売却できると思われますが、そうではない土地の場合は、今後、土砂災害警戒区域の指定された場合は、売却しにくくなるでしょう。

 

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