こんにちは、はぎわら不動産㈱の萩原です。

鈴鹿市を中心に、土地売却・空き家売却・中古住宅売却など、不動産売却のサポートを専門に行っています。

今回は、住宅購入の時に将来のメンテナンス費用を考慮しない資金計画は危険ということについてお伝えします。

賃貸と違い将来必ず必要になる出費

住宅を購入した方や、これから住宅を購入をする方の話を聞いていると、ほとんどの方が資金計画をおろそかにして住宅購入をしている実態を目の当たりにします。

「夢のマイホーム」という感じで、最新の設備や希望の間取り、新たな新生活のイメージが膨らみ、大きな借金を数十年かけて返済していくという側面がおろそかにされているように感じます。

ハウスメーカーはできるだけオプションをつけて高額な家を売ろうと提案をしますし、銀行も審査に通るのならできるだけ融資しようとします。

購入をサポートする側にブレーキ役が存在しないこともあり、資金計画は大切という言葉は知っていても、「堅実な住宅購入」より「満足できるマイホーム」が優先されるのが実情のように感じます。

住宅購入はとても大きな借金を伴う買い物なので、「欲しいものを買う」という購入をするとその後返済に縛られる生活になってしまいます。今の日本社会は年齢とともに収入が増えることが無くなったので、高齢になったときに気が付いて苦労するケースが予想されます。

資金計画ではローン返済額とは別にメンテナンス費用を考慮する

初めてマイホームを購入する方が気付きにくく、賃貸住宅と違うこととして、メンテナンスを自分で行うことと、その費用がとても高額であることがあります。

購入してしばらくは毎月のローン返済をするだけなので賃貸と同じ感覚ですが、15年、20年となってくると必ず経年劣化によるメンテナンスが必要になります。

この費用は30年、35年で約600万円ほどは必要になります。
内訳は15年目で外壁塗装工事150万円、30年～35年目で外壁塗装工事150万円、風呂、キッチン、トイレの水回りと内装工事で300万円くらいは必要になります。物価が上昇すると更に高額になることも考えられます。

新築住宅やリノベーション住宅を購入するからと言ってメンテナンス費用を考慮しない資金計画を立てているとこの約600万円が生活を圧迫することになります。

600万円を30年で割ると毎月16,666円貯蓄する計算になりますので、住宅ローンの返済額とは別に17,000円ほど足しても支払っていけるかをしっかり確認して予算を考えることが大切です。

30年以上前に住宅を購入した現在の高齢者世帯は貯蓄や年金が多いと言われているので、想定外の出費にも耐えられているのかもしれませんが、これから住宅購入をする若い世帯は、収入が増えにくい、年金が少ない、物価は上がるというマイナス要素が多くあります。

住宅購入では資金計画をしっかり行い、将来、想定外の出費に困らないよう、堅実な判断をするようにしてください。